長持ちするミシンを選ぶための基本条件

ミシンは正しく選べば10年以上使える耐久性の高い製品です。しかし価格だけで選んでしまったり、使い方に適さないタイプを使用したりすると、数年で故障してしまうこともあります。こここでは長く使えるミシンを選ぶための基本条件を見ていきましょう。

2-1. 耐久性に優れた素材を使ったミシンを選ぶ

ミシンを長く使い続けるためには、まずは耐久性の高い素材で作られていることが重要です。特に内部構造の素材や釜の種類は、ミシンの寿命を大きく左右する要素となります。

詳しく見ていきましょう。

内部構造が金属製のモデル

ミシンは、さまざまな素材からできています。簡易的なタイプや極端に価格が安いモデルは、もしかしたら壊れやすい素材でできているかも。

耐久性の面でオススメなのは、内部構造が金属製のモデルです。金属製のものはプラスチック製と比べて耐久性が高く、長時間の振動や負荷にも耐えられます。

たくさん作品を作りたい人や、じっくり裁縫に取り組みたい人に向いた素材です。

釜の種類

ミシンの窯部分には、大きくわけて「水平釜」「垂直釜」の2つがあります。

水平釜は一般的な家庭用ミシンでよく見かけるタイプです。糸がらみが少なく、初心者でも扱いやすくなっています。耐久性は中程度ですが、家庭での一般的な使用には十分な性能と言えるでしょう。

垂直釜は、プロ仕様の高耐久設計が特徴です。縫製スピードが速く、長時間の使用にも耐えられる頑丈な作りになっています。頻繁にミシンを使用する人や、本格的な作品作りを目指す人には、この垂直釜タイプがオススメです。

釜の種類は、使用頻度や目的に合わせて選びましょう。。

2-2. メーカーの信頼性を重視する

ミシンを長く使うためには、メーカーの信頼性も重要な選択基準となります。実績のある有名メーカーのミシンは、長年の技術開発と品質管理の積み重ねがあり、故障のリスクも低くなるからです。

ミシンの主要なメーカーには、それぞれ以下のような特徴があります。

■ジャノメ

ジャノメは、世界で初めて家庭用の刺繍ミシンを開発・製品化した企業で家庭用専門メーカーとして有名です。耐久性に優れた家庭用ミシンに定評があります。

■ジューキ

ジューキは工業ミシンにおいて、世界No.1のシェアを持つメーカーです。 高度な技術で開発された家庭用ミシンは、耐久性に優れ、職業用タイプも充実しています。

■ブラザー

ミシンの修理業から始まったブラザーグループは、200年以上の歴史を持つ老舗です。初心者向けのシンプルなモデルから本格的な機能を備えた上級者向けまで、幅広いラインナップを展開しています。

■シンガー

シンガーは、世界で初めて実用ミシンの特許を取得しました。世界で最も古くから知られているミシンブランドで、コスパが良く、耐久性も高いモデルが多いのが特徴です。

各メーカーのオススメのミシンは、こちら（https://www.niconico-misin.com/guide.html）も参考にしてくださいね。

2-3. 使用頻度と用途に合ったモデルを選ぶ

多才な機能や性能を持つミシンが、いつも最上とは限りません。ミシンには、モデルごとに特徴があります。自分の使用頻度や目的に合った適切なミシンを選びましょう。

初心者向け

初心者の方には、基本的な直線縫いやジグザグ縫いができるシンプルなモデルがオススメです。とにかく使い勝手の良い糸目調子を取らないで良い（自動糸調子）ミシンがお勧めです。シンプルな機能で操作が分かりやすく、メンテナンスも簡単になります。

必要最小限の機能に特化したモデルは、故障のリスクも低く、長く使い続けることができますよ。

中級～上級者向け

頻繁にミシンを使用する中級者から上級者の方は、多機能なコンピューターミシンや厚物対応のモデルを選ぶと良いでしょう。自動糸調子や多彩な縫い模様、厚手の生地も縫える高い性能など、用途に応じた機能が備わっています。

一方で、高機能なモデルほど定期的なメンテナンスが重要です。正しく使用すれば、長期間安定して使うことができます。

故障を防ぐミシン選びのチェックポイント

せっかくのミシンを長く使うためには、購入前の入念なチェックも欠かせません。ネットで購入する際にも、まずは店頭で実物をよく見てみましょう。

2-1. 購入前にチェックすべき外観や構造

ミシンを比較するときには、素材や操作性が重要です。よくわからないときには、スタッフに聞いてみましょう。

初心者が長く使いやすい、ミシンの特徴をまとめました。

釜や内部構造の素材

前述の通り、内部構造は金属でできたものがオススメです。店頭に置いてあるパンフレットやPOPの記載を確認してください。

また一般的な使用であれば、釜は水平釜が良いでしょう。わからないときは、スタッフに尋ねてみてくださいね。

フットペダルやスイッチの強度

ミシンを使用する際、最も頻繁に触れる部分がフットペダルやスイッチ類です。これらの操作部分がしっかりとした作りになっているか、ガタつきはないかチェックしましょう。

特にフットペダルは、操作性も重要です。実際に踏んでみて、力のかかり具合や、大きさも併せて確認してくださいね。

持ち運びの安定性

適度な重量があり、安定感のあるミシンは長持ちする傾向にあります。

軽すぎるミシンは使用時に振動が大きくなりやすく、部品への負担も大きくなりがちです。実際に持ち上げたり動かしたりして、安定した縫製作業ができる重みがあるかどうかを確かめましょう。

2-2. 購入前に試すべき操作性

耐久性とともに、必ず確認してほしいのが操作性です。可能であれば試し縫いをして、使い心地やボタンの操作性を見てみましょう。

自分が使いやすいと感じるミシンを選ぶことも、長期間使用するための大切なポイントです。

試し縫いをする

購入したいミシンの候補が決まったら、店舗で試し縫いをお願いしてみてください。実際に縫ってみることで、そのミシンの本当の性能が分かります。ポイントは直線が綺麗な縫い目となっているかどうかです。

動作音の大きさや異音の有無、作業のしやすさを確認することが重要です。また、大きさやボタンの位置も、使い心地に大きく影響します。長く使っても違和感がなく、直感的に使いやすいモデルが良いでしょう。

ボタンやダイヤルの反応

操作部分の使いやすさも、長く使い続けるためのポイントです。縫い模様の切り替えがスムーズにできるか、ボタンの押し心地は適度か、ダイヤルの操作感は良好かなど、実際に触って確認しましょう。

操作がしづらいと感じる部分があれば、それは将来的なストレスや故障のリスクにつながります。特によく使う機能の操作性は、慎重にチェックしてください。

購入時に確認したい付属品と保証内容

ミシンを購入する際は、本体の性能だけでなく、付属品や保証内容も確認が必要です。大切に使っていても、いつかトラブルは起きるもの。もしものときの対応もチェックしておきましょう。

3-1. 付属品の充実度

ミシンの付属品は、基本的な付属品から専用アクセサリーまでさまざまです。自分の用途に合わせて、必要なものが揃っているか確認してください。

基本セット

まずは標準で付属する基本セットの内容をチェックします。ボビンや針、押さえ金、糸立てなどの必須アイテムが十分な数量で揃っているかを確認しましょう。

基本セットは、ミシンの使用に必要な基本的な部品です。不足があると、追加で購入しなくてはなりません。ただし作りたい作品の種類によっても必要な部品は変わりますので、事前に調べておきましょう。

専用アクセサリーの有無

洋裁に慣れている人にとっては、専用アクセサリーの有無も重要なポイントとなります。厚物用の押さえやファスナー押さえなど、作りたい作品に合わせた専用の付属品があると便利です。

標準で付属していない場合は、価格や購入方法も確認しておくと良いでしょう。

3-2. 保証期間とアフターサービス

長く安心してミシンを使うためには、保証内容とアフターサービスの確認も重要です。購入時には必ず保障内容を確認し、必要な書類などは大切に保管してください。

保証内容

安心して使えるミシンを選ぶなら、最低でも1年間のメーカー保証が付いているものがオススメです。

保証書の内容をしっかり確認し、どのような故障が保証対象となるのか把握しておきましょう。保証期間は具体的にいつからいつまでなのかなど、細かい条件までよく読んでおくことが大切です。

アフターサービスの充実度

長く使いたいミシンだからこそ、アフターサービスの充実度も重要な選択基準となります。修理受付窓口がきちんと整備されているか、部品の供給体制は安定しているかなど、サポート体制をよく確認しましょう。

特に購入後数年経過してからの修理対応や部品の入手のしやすさは、ミシンを長く使い続けるために欠かせない要素です。

ニコニコミシンはミシンの専門店として、技術をもつスタッフが常に店舗に常駐しておりますので、お気軽に店舗にお越しください。

まとめ

長持ちするミシンを選ぶためには、耐久性の高い素材で作られた、信頼できるメーカーのモデルをチェックするのがオススメです。購入前には必ず店頭で試し縫いをして操作性を確認しましょう。また、保証内容や付属品の充実度もチェックすることも大切です。

初めてミシンを購入するとはきには、専門スタッフのいる店舗へ行ってみてください。疑問点をなくし、本当に自分に必要なモデルを見つけることができるはずです。

長持ちするミシンを選んで、快適な作品づくりを楽しみましょう。