コラム

自宅で簡単!ミシンを使ったバッグ作りの手順とポイント

2024年12月20日14時44分

家庭にミシンがあったら、世界でひとつだけのアイテムを作ってみたいですよね。トートバッグや巾着などの普段使いできるバックや袋は、作るのもそれほど難しくありません。アレンジ次第で、世界にひとつのオリジナルアイテムになりますよ。

今回は「これからハンドメイドを始めたい」という初心者さんにオススメな、手作りバッグの簡単な作り方を紹介します。

トートバッグの作り方

まずは普段使いしやすい、トートバッグを作ってみましょう。不器用さんでも作りやすい、シンプルなバックです。持ち手の付け方やバッグの構造を確認しながら、好きな生地で作ってください。

今回は買ってきた布をそのまま使えるよう、一般的な布の幅(110cm)で作りました。完成品は、A4ファイルがすっぽり入る大きさです。

パーツの切り分けから仕上げのアイロンまでは、1時間半から2時間程度です。気軽にチャレンジしてみてくださいね。

材料

布:30cm×110cm

基本的には、どんな大きさでも構いません。作りたいトートバックの大きさにあわせて用意しましょう。今回は布の横幅(110cm幅)を縦に使い、長方形のバッグを作ります。ポケットや持ち手も、この生地から取りました。端切れはほとんど残りません。

裏地を付けないので、帆布やオックスなど、厚みがあって丈夫な布がオススメです。

手順

1.パーツを切る

まずは各パーツを裁断します。

布は短いほう(30cm)を上下にして置き、半分に折った状態で扱うと簡単ですよ。持ち手が本と、ポケット分の生地を取っていきましょう。

 

■持ち手

30cm×10cmを2枚取ります。2枚重なった布を一緒に切ると、同じ大きさのパーツが一度に取れます。

切り取った布を縦半分に折ったときの太さが、持ち手の幅です。好みで調整して構いませんが、あまり細いとひっくり返しにくいので注意しましょう。

なおこのサイズでは、持ち手が短めに仕上がります。長くしたいときには、縦(110cm)方向でパーツと取ってください。

ただし、バッグの幅は少し狭くなります。必要に応じて、布を多めに用意しましょう。

■ポケット

持ち手を切り取ったら、今度は1枚だけ、30cm×10cmのパーツを切り取ります。残りが本体部分になりますので、長さが足りないと思ったら、ポケットの大きさを調整してください。ポケットを付けない場合は、この過程は省略します。

2.持ち手を縫う

持ち手の生地を中表に縦半分に折り、L字に縫い合わせます。端の処理はしなくて大丈夫です。また片方の端部分は、返し口として開けておきましょう。

縫い終わったら裏返し、表の端を一周、ぐるりとステッチします。返し口はそのままで大丈夫です。

ポケットを作ります。ジグザグミシンで端を処理し、中表に二つ折りにして、袋状に縫います。このとき布を完全に半分にはせず、本体に縫い付ける部分を3cmほど空けてください。

縫い終わったら、裏返しておきます。

3.持ち手とポケットを付ける

本体の短いほう(口になる部分)にジグザグミシンをかけ、1.5cmほど内側に折ります。慣れないうちは、ここでアイロンをかけておくのがオススメです。

持ち手の位置を決めるときは、本体部分を縦半分に折り、さらに半分に折って折り目をつけると簡単です。折り目部分には印をつけておきましょう。見えなくなる部分なので、ふつうの鉛筆で書いても構いません。

持ち手を縦半分に折り、同じように印をつけたら、本体の印とあわせます。必要に応じて、微調整してください。

本体の折った部分の内側に持ち手とポケットを挟み、直線縫いしましょう。

持ち手は内側に倒しておきます。口が縫い終わったら、持ち手を起こして、付け根部分を四角く縫ってください。さらに重ねて、四角の内側を×印に縫い留めましょう。

4.脇を縫ってマチをつける

本体を中表にし、両脇を縫います。縫った部分は重ねてジグザグミシンをかけておきましょう。

最後に底部分を三角に縫います。これがマチの部分です。

マチを作るときは底を広げ、脇を潰すようにして三角を作ります。たいらに置いた状態ではうまくいかないので、注意してくださいね。

余分な部分は切り取って、ジグザグミシンで端を処理しておきましょう。全体にアイロンをかけて完成です。

アレンジ自在! 初心者にオススメの簡単アイテム

トートバッグで基本のバッグの作り方を確認したら、自分の好きな形や大きさにアレンジしてみましょう。ボタンをつけたり、ポケットの位置を変えたりするだけで、世界でひとつだけのアイテムになりますよ。

ここではトートバッグの作り方をアレンジして、簡単に作れるバッグや袋を紹介します。

巾着の作り方

小物収納に便利な、手軽に作れる巾着です。持ち手はなく、紐を通して仕上げます。

ポイントは、紐通し口部分をコの字に縫うこと。脇をすべて直線縫いしてしまうと、紐を通したときに布がだぶつきます。

30分から1時間程度で作れるので、お子さんと一緒に作るのもオススメですよ。

材料

布:30cm×40cm

紐:2本(各45cm程度)

生地は、薄手から中厚手のものがよいでしょう。綿素材が扱いやすく、汚れたときのお手入れも簡単です。ただし、少しレース生地は扱いが難しくなります。

また、紐はリボンでも大丈夫です。あまり太いものは通しにくいので、適度な幅のものを用意してください。

手順

1.脇を縫う

ジグザグミシンをかけた布を半分に折り、脇を縫います。

このとき、紐通し口を残しておきましょう。上部に6cm程度、縫わない部分を作ります。脇の縫い代にあわせてアイロンで割り、開いた状態で、上から縫い止まりまでをコの字に縫います。縫い止まり付近(コの字の底部分)は負担がかかりやすいので、返し縫いしておくと良いでしょう。

縫い終わったら、ジグザグミシンで脇の端部分を始末します。

2.紐通し部分を作る

脇を縫わなかった上部を1cm程度折り込み、もう一度折って筒状にし、アイロンをかけます。直線縫いして、紐通し部分を作りしょう。なるべく端の近くを縫うと、紐が通しやすくなりますよ。

3.紐を通す

袋を表に返し、紐通し部分に紐を通します。紐通しがなければ、ピンなどでも代用可能です。右から入れた紐は一周して右から出し、左から入れた紐は左から出します。それぞれ、結んでおきましょう。

全体の形を整えて、アイロンをかければ完成です。

ショルダーバッグの作り方

携帯にも便利な、布製のショルダーバッグです。少し大きめに作れば、エコバック代わりにもなります。作り方の基本はトートバッグと同じですが、ショルダーベルト用のベルトを使うことでより簡単にしました。

もちろん、共布でベルト部分を作っても良いですよ。

材料

布:40cm×50cm 2枚

ショルダーベルト用テープ:100cm

トートバッグと同じように、厚手の生地がオススメです。薄い布を使う時は、接着芯を貼ったり、裏地を付けたりすると良いでしょう。お好みにあわせて、ファスナーやホックをつけてみてくださいね。

手順

1.バッグ部分を作る

トートバッグと同様に、バッグ部分を作ります。ショルダーバッグは横向きの長方形に作るので、端の処理をした2枚の布を、ぐるりと縫い合わせるところから始めましょう。

なお、ベルトは後でつけます。ポケットを作る場合は、この段階でつけておいてください。マチを作ったら、次の工程へ進んでください。

2.ベルトをつける

バッグ部分ができたら、ベルトをつけます。ベルト用テープを、バッグの表、両側面に縫い付けます。四角く縫った後で、さらに×を縫い留めましょう。

長さを調整できるようにしたい場合には、バッグの脇を縫うとき、テープを短く折って輪にしたものを縫い留めておきます。タグ状になった輪の部分にDカンを通し、長さ調整機能のついたテープの金具を留めましょう。

手作りバッグのポイント

初めてバッグを作るときには、以下の3つのポイントを意識しましょう。

①最初はシンプルなデザインから挑戦する

まずは、直線縫いとジグザグミシンだけでできるシンプルなデザインから始めましょう。難しいと感じたら、ポケットやマチをなくしても構いません。とにかく一つ作ってみて、工程や流れを理解することが大切です。

基本的な工程に慣れてから、少しずつアレンジを加えていきましょう。

②素材選びを工夫する

初めてバッグを作る人には、裏地のいらない厚手の布がオススメです。帆布やオックス生地のほか、端の処理がいらないラミネート加工の生地も良いですよ。スマホが入るくらいの小さなバッグなら、フェルトでも作れます。

持ち手やベルト部分は、市販のテープを活用すると失敗がありません。本体と相性の良い色を選べば、見た目もおしゃれです。

慣れてきたら、お気に入りの布や裏地を組み合わせて作ってみましょう。

③ひとつずつ確認しながら作る

裁縫では、手順が大切です。作る順番を間違えるとうまく縫えなかったり、きれいに仕上がらなかったりします。まずは手順どおり、ひとつずつ確認して作っていきましょう。また、持ち手の位置などは一度仮縫いして、イメージどおりになっているかチェックするのもオススメです。

一方バッグづくりでは、幅や長さはあまり気にしなくても大丈夫です。実際に手で持ってみて、使いやすい大きさにしてくださいね。

まとめ

バッグ作りは、基本を押さえ、丁寧に行えば、誰でもできるようになります。しかし実際に作ってみると「やっぱり難しい!」「これはどうするの?」といった疑問も出てくるもの。そんなときは、ニコニコミシンの裁縫教室にご相談ください。手を動かし、実物を前にしながら指導を受けると、見違えるほど上達しますよ。

気に入った布をながめながら、あれこれ作品について考えるのは楽しい作業です。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。

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