コラム

ミシンを買い替えるタイミングと選び方のコツ

2025年02月03日13時10分

ミシンは丈夫な家電製品のひとつですが、いずれは買い替えを検討する時期が訪れます。使い慣れたミシンを修理すべきか、それとも新しいミシンに買い替えるべきか、迷う人も多いのではないでしょうか。

今回はミシンの買い替え時期の見極め方や新しいミシンの選び方を紹介します。適切なタイミングで最適なミシンに買い替え、より快適なミシンライフを楽しみましょう。

ミシンを買い替えるべきタイミングとは

使い慣れたミシンを買い替えるタイミングは、なかなか難しいもの。修理しながら長く使い続けるのが一番とはいえ、状況によっては買い替えを検討したほうが良いこともあります。

ミシンの買い替えを検討すべきタイミングをまとめました。

1.修理代が新しいミシンの購入費に近づいたとき

「ミシンの修理のために見積もりを出してもらったら、思いのほか高額だった」という経験はありませんか? それはミシンが古くなって交換する部品が多くなったり、劣化による損傷が激しかったりするせいかもしれません。

修理費用が高額になるときは、ミシンの状態も、買い替えを検討する時期になっている可能性があるのです。

また、修理代が高くなったミシンは、予算の面でも負担が大きくなります。特に古いミシンでは、ひとつの部品を修理しても、他の部分に故障が続くことがあります。ミシンの年齢が進むにつれて、モーターの劣化や内部パーツの摩耗が進行し、いろいろな箇所で修理が必要になるからです。

さらに修理部品の供給が終了している古いモデルの場合、修理自体が不可能になることもあります。修理費用を検討する際はそのときの修理代だけでなく、今後発生する可能性がある追加の修理費用も考慮に入れましょう。

2. ミシンが古く、最新の機能が欲しくなったとき

時代にあわせ、ミシンもどんどん進化しています。糸調子などの自動調整機能はもちろん、刺繍や飾り縫いなど、プロ顔負けの裁縫技術が家庭で再現できるようになりました。ミシンの扱いに慣れ、作りたいものが増えてくると、古いミシンでは対応できなくなることがあります。

また古いミシンでは、作業効率も悪くなります。最新のミシンはモーターの性能も大きく向上し、厚手の生地やデニムなども縫いやすくなりました。ニット生地や伸縮性のある素材、革製品など、特殊な素材を扱う機会が増えた場合にも、対応できる新しいミシンへの買い替えを検討する必要があるでしょう。

最新のミシンでは液晶画面での縫い目の確認や、ボタンホールの自動サイズ調整など、コンピューターを使った機能が搭載されているものもあります。初心者にとっては、縫い方のガイド機能も便利です。

また作業の効率化につながる機能が充実しているので、使用頻度が高い人ほど、新しい機能の恩恵を実感できます。

静音設計や省エネ機能もうれしいポイント。新機能による作業効率の向上や快適性の改善を考えると、買い替えを検討する価値は十分にあると言えるでしょう。

3.頻繁にトラブルが起こるとき

ミシンの調子が悪くなってきた時も、買い替えを検討するサインかもしれません。特に注意が必要なのは、縫い目の仕上がりに関するトラブルです。糸調子が安定しない、縫い目が曲がる、布地を均一に送れないなどの症状が頻発する場合、内部の重要なパーツが劣化している可能性があります。

また糸絡みのトラブルが増えてきた場合も要注意です。上糸や下糸が頻繁に絡まる、釜に糸が巻きつくなどの問題は、実は釜や送り歯、針板などの部品の摩耗が原因かもしれません。これらの部品は長年の使用で徐々に劣化し、最終的には縫製品質に大きく影響を与えます。

モーター関連のトラブルも重要です。ミシンから異音がしたり振動が大きくなったりした場合は、モーターや内部機構が劣化している可能性もあります。

フットペダルの反応が悪くなったり、スピード調整が効きにくくなったりしたときも、買い替えを考えと良いでしょう。

頻繁なトラブルに時間を取られるくらいなら、新しいミシンに買い替えて、快適な縫製作業を楽しむ方が良いかもしれませんね。

4.ライフスタイルや使用頻度が変化したとき

ミシンの買い替えを検討する理由は、必ずしも故障や不具合だけではありません。ライフスタイルの変化に伴い、現在のミシンでは機能が不足してきた場合も、買い替えのタイミングと言えるでしょう。

例えば子育て中には、お子さんの成長とともに作るものが変化していきます。手作りの小物から学校用品、子供服の製作まで、求められる縫製の幅が広がっていくからです。初心者向けのシンプルなミシンでは、厚手の生地が縫えなかったり、必要な縫い目が選べなかったりと、制限を感じることが増えてきます。

また趣味として本格的に洋裁を始めたいときも、ミシンのグレードアップを考えるべき時期です。基本的な直線縫いだけでなく、様々な飾り縫いや自動ボタンホール機能などがあると、作れる作品の幅が広がります。

最近はハンドメイド作品の販売など、個人の趣味が副業に発展するケースも増えています。こうした場合にも、より安定した品質を期待できるミシンへの買い替えが必要になるかもしれません。

週末だけの趣味から毎日使用するようになった場合には、耐久性や作業効率を重視したモデルに買い替えることで、より快適に使用することができるでしょう。

ミシン選びのコツ:用途と機能を見極める

新しいミシンを選ぶ際には、豊富な機能の中から本当に必要なものを見極めることが重要です。高機能だからといって、必ずしもあなたに最適とは限りません。

自分に合ったミシンを選ぶためのポイントを見ていきましょう。

1.便利機能をチェック

最新のミシンには、さまざまな機能が搭載されています。

特に便利なのは、作業効率を大幅に向上させる基本機能です。自動糸通し機能や自動糸調子機能、糸がらみの少ない水平釜があると、準備にかかる工程や時間を大きく短縮することが可能になります。初心者から上級者まで、これからミシンを買うなら、あると嬉しい機能です。

またボタンホール縫いや刺繍機能があると、より本格的な裁縫が楽しめます。副収入としてハンドメイドを始める人や、二台目のミシンにもオススメです。

さらに釜の種類についてもチェックしてください。家庭用ミシンの標準的な釜は「水平釜」です。縦釜と比べて糸がらみが少なく、安定した作業ができるので、初心者は特に水平釜のミシンを選ぶと良いでしょう。

こうした機能は、作成スタイルやスキルによって、必要なものが異なります。基本的な縫物だけなら、高機能なタイプはむしろ扱いにくく感じるかもしれません。判断に迷ったときは、実際に店頭で試用してみと良いでしょう。

ボタンの位置やミシン本体の大きさなど、実際に触ってみないとわからないことも多いものです。ネットで買うときも、できれば一度、店頭で実物を確認してみてくださいね。

2.信頼できるメーカーを選ぶ

ミシンは長く使用する製品だけに、メーカーの信頼性が重要です。ジャノメやブラザー、ジューキなど、長年の実績があるメーカーの製品は、基本性能と耐久性が実証されています。

また大手メーカーは、修理や部品供給のアフターサポート体制が充実していて、長期的な使用を考える上でも安心感があります。近くに専門店がない人や、ミシンの扱いに慣れていない人は、まずは信頼できるメーカーのものを選ぶのが良いでしょう。

また、購入時には保証内容も確認しましょう。標準の保証期間や保証範囲のほか、延長保証の有無など、アフターサービスの充実度には差があります。部品の供給期間もメーカーによって異なるので、事前に店員や公式サイトに問い合わせてみましょう。

長く使う道具だからこそ、購入時のチェックが後々まで大きな影響を及ぼします。万一のときの対処まで考えながら、ミシンを選んでください。

ミシン購入時に確認するポイント

新しいミシンを購入する際には、必ずチェックしてほしいポイントがあります。使い始めてから「こんなはずじゃなかった!」とならないためにも、購入時に必ず確認してくださいね。

1.サイズと重さ

ミシンは設置場所や、収納スペースを考慮したサイズ選びが大切です。コンパクトで軽量なモデルは使用後の収納や持ち運びに便利ですが、作業時の安定性では大型モデルに劣ります。

軽すぎるミシンは作業中に動きやすく、安定した縫製の妨げになるかもしれません。特に厚手の生地を扱う機会が多い場合は、ある程度の重量があるモデルの方が、作業がしやすくなります。

また収納時のことを考えて、持ち手の位置や収納カバーの使いやすさもチェックしましょう。

2.価格帯

ミシンの価格は、機能によって大きく異なります。初心者向けの基本モデルは1万円台から、中級者向けは3万円~10万円、上級者向けや職業用は10万円以上が目安です。ただし高価なモデルが、必ずしも自分に最適とは限りません。基本的な直線縫いが主な用途であれば、高価な刺繍機能付きモデルでなくとも大丈夫です。用途にあったものを選びましょう。

3.付属品と保証期間

標準で付属する部品や用品は、メーカーや機種によって異なります。基本的な押さえ金、ボビン、針などの他、どのような付属品が含まれているかを確認しましょう。よく使用する機能に必要な専用押さえが標準付属か別売りかも、忘れずにチェックしてくださいね。

また一般的に保証期間は1年間ですが、メーカーによっては延長保証を提供しているケースもあります。保証の内容も確認しておきましょう。保証期間終了後の修理サポート体制についても、事前にチェックしておくと安心です。

4.店頭で試してみる

ミシンを購入する際は、カタログやウェブサイトの情報だけでなく、実際に店頭で使用感を確認することも大切です。動作音の大きさや振動の程度、操作パネルの使いやすさなどの操作性を確認しましょう。

できれば自分が普段使う布地を持参して、実際の縫い心地を確認することをオススメします。

また液晶画面付きのモデルであれば、画面の見やすさや操作性も重要なポイントです。ボタンの配置位置や文字の大きさなど、実際に触れてみないと分からない部分もたくさんあります。じっくりと確認しましょう。

まとめ

ミシンの買い替えは、トラブルが頻発したり、用途が変化したりしたタイミングが目安です。買い替えを考えるべきサインを見逃さないようにしましょう。

新しいミシンを選ぶ際は、必要な機能を見極め、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。また必ず店頭で実機を確認し、実際の使い心地を確かめましょう。

ニコニコミシンでは「見て 使って、納得して」をモットーに、一人ひとりに最適なミシン探しをサポートいたします。ぜひ、お気軽にお立ち寄りください。

適切なタイミングでミシンを新調し、より快適に裁縫作業を楽しんでくださいね。

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