入園入学準備におすすめ!小型ミシンとフルサイズミシンの比較と選び方

子どもの幼稚園・保育園生活、学校生活に必要な巾着袋やバッグ類。「手作りしたい!」「だけど、どんなミシンを選べばいいのかわからない」という人も多いようです。
初めてのミシン選びで大切なのは、使用頻度や作りたいものに合わせて選ぶこと。入園、入学グッズだけを作るなら、シンプルな小型ミシンでも十分です。
今回は小型ミシンとフルサイズミシンの特徴を比較しながら、入園グッズ作りに適したミシンの選び方をまとめました。メーカーごとにオススメのモデルも紹介するので、ぜひチェックしてくださいね。
小型ミシンとフルサイズミシンの違い
まずは小型ミシンと、フルサイズミシンの違いを見ていきましょう。
ミシンはモデルによっても特徴が大きく異なります。機種ごとの違いは、パンフレットや店舗で確認してくださいね。
ここでは基本的な相違点をまとめました。
1-1. 小型ミシンの特徴
小型ミシンは、コンパクトなサイズ感が特徴のミシンです。軽くて持ち運びがしやすく、扱いが簡単なタイプです。ちょっとした小物づくりにも役立ちます。
小型ミシンのメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット
小型ミシンの最大の魅力は、手軽さです。重さは2~5kg程度のものが多く、女性でも簡単に持ち運べます。使いたいときにさっと取り出し、使い終わったらすっきり収納できるのが特徴です。そして何よりお手頃価格で購入することができます。
デメリット
フルサイズのミシンに比べると、小型ミシンは性能が簡易化されています。デニムやキルト生地など厚手の布地を縫うには、力が足りないことがあります。また長時間の連続使用にも向きません。こまめに休憩を入れ、ゆっくり使うのがポイントです。
機能面では、ジグザグ縫いなどの装飾的な縫い方のバリエーションが少ない傾向にあります。耐久性の面でも、フルサイズミシンに劣るケースがほとんどです。
「たくさん、いろいろなものを作りたい!」というときには、フルサイズミシンを検討しましょう。
1-2. フルサイズミシンの特徴
フルサイズミシンのほとんどは、ちょっと真っすぐが縫いたい方から本格的な裁縫作業に対応する標準的なミシンです。小型ミシンと比べるとサイズは大きめですが、パワフルで多機能。手の込んだ入園グッズを作りたいときや、これからハンドメイドを始めたい人にオススメです。
フルサイズミシンのメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット
フルサイズミシンの魅力は、性能の高さにあります。厚手の生地や縫いにくい素材でも、懐が深いため生地を動かしやすく、安定して扱うことが可能です。
さらに直線縫いだけでなく、ジグザグ縫いや飾り縫い、ボタンホール縫いなど、多彩な縫い方に対応しています。刺繍機能が付いた機種もあり、名前付けやワンポイントの装飾も思いのまま。プロ並みの仕上がりを楽しめます。
また、使いやすくなる機能(自動糸調子、糸がらみの少ない水平釜、厚物にも強いパワー、など)が搭載されている機種が多くなり初心者の方でも作品作りが楽しくなるかと思います。
耐久性も高く、長く愛用できるのもフルサイズミシンのメリットです。
デメリット
フルサイズミシンは、小型ミシンに比べると重量(6~10㎏前後)があります。持ち運びできないほどではありませんが、「気軽にどこでも使いたい」という人には不向きかもしれません。
糸調子の調整や機能の使い分けに慣れるまでには、少し時間がかかります。価格帯も小型ミシンに比べると高価な物もある為、「入園グッズだけを作りたい」と言う人には購入を悩まれる人もいるかもしれません。
とはいえ、ミシンはそれほど難しい機械ではありません。将来的にも長く、いろいろ作ってみたいと考えている人にはフルサイズミシンがオススメです。
入園グッズ作りに向いているミシンの選び方
ミシンを選ぶときには、「使用頻度」と「作るもの」から考えると良いでしょう。入園グッズが完成した後も、修理したり、新しく作り直したりする機会があります。今後もミシンを使うのか、手縫い等で対応するのか、将来的な使い方もあわせて検討してみてくださいね。
2-1. 使用頻度で選ぶ
入園・進級時期の名前付けや小物を入れる巾着作り、破れたり穴が開いたりしたときの修理などにさっと使えます。1万円台から購入できる手頃な価格帯も魅力のひとつです。小さくて場所を取らないので、収納場所にも困りません。
一方、「ちょっと真っすぐが縫いたい」という方や簡単に縫いたいという方には、フルサイズミシンがオススメです。子どもの成長に合わせて、レッスンバッグやお着替え袋、エプロンなど、さまざまなアイテムを作成できます。小学校や中学校への進学後も、長く使えますよ。インテリア小物や子ども服作りにも挑戦してみたい人にも、フルサイズミシンなら十分対応可能です。
入園準備では、名前付けや持ち物作りが集中する時期があります。この時期しか使わないのであれば、小型ミシンでも十分です。ミシンをどんなふうに使っていくのか、想像しながら選びましょう。
2-2. 作るものに応じて選ぶ
入園グッズには小型ミシンで対応できるものと、フルサイズミシンが必要なものがあります。それぞれのミシンで作れるものの例は、以下のとおりです。
小型ミシン
・コップ袋
・給食袋
・お着替え入れ
・巾着袋 など
フルサイズミシン
・持ち手つきのレッスンバッグ
・裏地付きの上履き入れ
・マチ付きバッグ
・デニム素材などの巾着袋
コップ袋や給食袋、薄手の木綿生地を使用する上履き入れ、お着替え袋やハンカチの縫い付けなども、小型ミシンの性能で対応できる範囲です。
一方、レッスンバッグなど厚手の布を使うものは、フルサイズミシンの使用をオススメします。マチがあるバッグや持ち手の取り付けは、生地が重なる部分の縫製が必要です。生地を重ねて縫う時には、モーターの力が強いフルサイズミシンが適しています。裏地付きの上履き入れなども、フルサイズミシンなら丈夫に仕上げることができます。
洋服や大きなアイテムを縫いたいときにも、フルサイズミシンがあると良いでしょう。
2-3. 初心者向け機能のチェック
ミシンには縫い方以外にも、さまざまな機能が搭載されています。初めてミシンを使う人は自動機能が付いているモデルを選ぶと、スムーズに作業を進めることができますよ。ミシンに搭載されている主な自動機能のうち、作業を簡単にするためのものは、以下のとおりです。
・自動糸調子(糸目の調子を自動でしてくれる)
・自動針糸通し
・水平釜(糸がらみの少ない釜)
・自動糸切り
ほかにもボタンホールや刺繍の作成、縫い目模様などの裁縫機能もあります。必要に応じて選びましょう。
こうした機能はフルサイズミシンだけでなく、小型ミシンにも搭載されているモデルがあります。価格は少し高めになりますが、便利な機能がついているものがオススメです。
とはいえ、たくさんの機能がついているものが欲しいときは、フルサイズミシンを選ぶと良いでしょう。自分が苦手な作業や欲しい機能を確認しながら、ミシンを選んでくださいね。
おすすめミシンメーカーとモデル紹介
ミシンはメーカーやモデルごとに、多彩な特徴を備えています。はじめてミシンを買うときは、店頭でそれぞれのミシンを見比べ、試しながら選ぶと良いですよ。
ここでは、オススメのミシンメーカーとモデルをまとめました。
3-1. JANOME(ジャノメ)
おすすめモデル:
実用タイプ | ・ルシェールC6300 ・PE890R |
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コンパクトタイプ | ・Epolku |
刺繡ミシン | ・セシオ9900Pro ・ハイパークラフト900 |
刺繡専用 | ・メモリークラフト400E |
世界で初めて家庭用の刺繍ミシンを開発・製品化したジャノメは、耐久性に優れた家庭用ミシンに定評があります。なかでもこちらは小型で軽量なタイプで、初心者に最適なモデルです。簡単な縫い物に向いています。
3-2. JUKI(ジューキ)
おすすめモデル:
実用タイプ | ・HZL-EX7 ・HZL-DX5 ・HZL-NC1134N ・HZL-F400JP ・HZL-G200 |
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コンパクトタイプ | ・HZL-J51 |
職業用タイプ | ・SL-700EX ・SL-300EX ・SL-100 ・TL-30 |
工業ミシンの高度な技術が反映されたジューキの家庭用ミシンは、耐久性にも優れています。厚物縫いも得意で、入園グッズ作りから本格的な裁縫まで対応可能なモデルです。
3-3. ベビーロック(baby lock)
おすすめモデル:
・Sakura BLS-5 ・糸取物語Wave Jet BLS-3WJ ・縫希星 BL86WJ ・糸取物語 BLS-3A ・糸取物語 BL22EXS ・Kanade BLC-7J ・SashikoⅡ ・ベビースクイBL-500N |
ベビーロックは、世界で初めて家庭用小型ロックミシンを販売したメーカーです。こちらは箸処理や伸縮性のある生地が得意なロックミシン。簡単な糸かけ機能付きで初心者にも安心して使えます。2台目のミシンとしてもオススメです。
3-4. SINGER(シンガー)
おすすめモデル:
実用タイプ | ・TRX4000 ・SN7000 ・SN621 |
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世界で初めて実用ミシンの特許を取得したシンガーは、いまも多くの愛用者がいるメーカーです。こちらは初心者でも扱いやすく、コスパが良いフルサイズモデルです。
3-5. Brother(ブラザー)
おすすめモデル:
・parie ・Teddy55 ・OB550SX [CPN3104] |
ブラザーグループは200年以上の歴史を持ち、初心者からプロまで、幅広い愛用者を持つ老舗メーカーです。Brother CS7000Xは自動糸通しや多機能性を兼ね備えたモデル。ワイドテーブルがついていて、フルサイズミシンとしても人気があります。
まとめ
小型ミシンは、コンパクトで扱いやすいのが特徴です。フルサイズミシンと比べると持ち運びがしやすく、収納場所にも困りません。手頃な価格帯なのもポイント。巾着袋や簡単な入園グッズ作りには十分な性能です。
一方、フルサイズミシンはちょっと真っすぐが縫いたい方から本格的な裁縫作業に対応できる万能選手。デニムなどの厚手の布地も難なく縫い進められ、多彩な縫い方で複雑な作業もこなせます。耐久性も高く、子どもの成長に合わせて様々な作品作りを楽しみたい人には、心強いパートナーとなってくれるでしょう。
使用頻度や作りたいものに合わせて、ライフスタイルに寄り添うミシンを選んでくださいね。