「ミシンははじめて」でも大丈夫! ハンドメイドを楽しむポイント

ミシンを使ったハンドメイドは、手軽に楽しめる趣味のひとつ。素敵な作品はSNSでも話題になりやすく、副業としても人気があります。手縫いの作品にも独特の味わいありますが、本格的な縫製には、やはりミシンがあると便利ですよね。
そこで今回は、はじめてミシンを使う人でも無理なくハンドメイドを楽しむためのポイントを紹介します。ミシン選びから作品づくりのアイデアまで、まとめてチェックしていきましょう。
自分にあったミシンとは? 「初めてのミシン」の選び方
はじめてのミシンを選ぶときは、シンプルで基本的なモデルを選ぶのがおすすめです。多機能なモデルは便利ですが、使い方に迷うことがあるかもしれません。
一方で将来的にプロを目指すなら、最初から少し上位の機種で練習するのもひとつの方法です。まずは自分のミシンの使い方を考え、理想のタイプを絞り込みましょう。ここではミシンの選び方と、おすすめモデルをまとめました。
ミシンの種類
基本的な家庭用ミシンには、いくつかのタイプがあります。最近主流なのは、1つはボタンさまざまな縫い方ができるコンピュータ制御モデルです。昔ながらのダイヤルやコントローラーで調整するタイプのミシンは、メカニカルモデル(機械式)と呼ばれます。それぞれの特徴は、以下のとおりです。
コンピュータ制御モデル | ・直感的な操作が可能 ・多彩な機能を簡単に使いこなせる ・ボタンホールなどの複雑な作業も自動で行え、失敗が少ない |
メカニカルモデル | ・シンプルな構造で壊れにくく、価格も比較的リーズナブル ・基本的な縫い方を楽しみたい人におすすめ |
「学校や実家にあったのはメカニカルモデル」という人も多いかもしれません。使い慣れたタイプのミシンで練習し、さらに上位機種がほしくなったら、コンピューターミシンを検討するのもよいでしょう。
初めてのミシンを選ぶときには、ほかに以下のポイントも確認してください。
・糸調子などを自動で調整する便利機能は必要か
・ふだん使う生地や作品にあった機能がついているか
・ボタンやダイヤルの配置が、操作しやすい位置にあるか
ミシンには、モデルによって得意な動作や対応する素材が異なることがあります。特殊な生地を使いたいときや、刺繍、ボタンホールなどを多用したいときは、それぞれの機能に特化した機種を選びましょう。
糸調子や糸通しなどの作業を簡単にする機能がついているものもおすすめです。苦手な作業を楽にしてくれる性能があれば、ミシンはもっと楽しくなれますよ。
また、本体の大きさや操作感が自分にあっているかどうか確認することも大切です。こうした項目は、実際に触れ、試し縫いしてみないとわかりません。ミシンを購入する前には、店頭で実物を確認してみてくださいね。
おすすめのミシンは?
初心者でも扱いやすい、おすすめのミシンを揃えました。それぞれ店舗で試し、自分にあったものを探してみてくださいね。
JUKI HZL-G200
JUKIの工業用ミシンの技術で確立された品質・性能を再現したモデルです。基本縫いに飾り模様をプラスした20パターンで、インテリアや洋服など、さまざまな作品づくりに活躍します。
厚手の取っ手から薄いリボンまでキレイに縫い上げ、扱いやすいミシンです。ボタンホールの作成や糸通しも自動です。
JUKI HZL-G200はこちら
https://www.juki.co.jp/household_ja/products/list/home/hzlg200.html
ジャノメ J410
簡単操作のコンピューターミシンです。別売りのフットコントローラーを使えば、両手が使え、さらに効率よく作業できます。糸調子を「オート」にあわせれば、ふつうの生地からデニムまで、きれいに縫い上げてくれますよ。
大きくて見やすいLCDスクリーンで、設定が一目でわかるのもポイントです。
brother Teddy55
老舗メーカーならではの使いやすさはそのままに、よく使う機能を詰め込んだミシンです。シンプルでよく使う機能だけが搭載され、初めてでも使いやすいモデルになっています。
本体のサイズもコンパクトで収納にも困らず、使いやすいのがうれしいところ。もちろん、自動糸調子などの便利機能も充実しています。
brother Teddy55はこちら
https://www.brother.co.jp/product/hsm/practical/teddy55/index.aspx
ミシンの練習方法は? 操作のコツとトラブル対処法をチェック
ミシンを手に入れたら、次はいよいよ、基本的な操作方法を習得しましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ練習を重ねれば、自然と馴染んでいきますよ。コツをつかんで、思い通りの作品づくりを目指しましょう。
ミシンの操作方法に慣れるための、練習ステップは以下のとおりです。
①直線縫いに慣れる
②飾り縫いを使いこなす
③色々な素材の生地を試してみる
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
①直線縫いが基本! まずはシンプルなレシピで練習を
最初は直線縫いの練習から始めましょう。練習用の布を使って、まっすぐ縫う感覚をつかみます。慣れてきたら、曲線や角も縫ってみましょう。角を縫うときは、針を布に刺したまま押さえを上げて布の向きを変えると、きれいに縫い進められますよ。
基本的な操作ができるようになったら、直線縫いで作れる小物やトートバッグなどに挑戦するのもおすすめです。最初は小さい作品のほうが作りやすく、達成感が得られます。慣れてきたら、ほかの機能も使ってみましょう。
②ステッチを変えておしゃれに! 飾り縫いを使いこなそう
ミシンには、多彩なステッチが用意されています。ジグザク縫いは端の処理や装飾に使う縫い方です。折り返さない端部分やフリルをキレイに仕上げるのに使います。
また、飾り縫い用のステッチは小物のワンポイントやリメイクにも活躍する機能です。子どもの日用品に名前を刺繍したり、自分のマークを付けたりするのもおすすめ。ミシンの機能を試しているうちに、作品づくりのアイデアも湧いてくるかもしれません。
ぜひ、いろいろやってみてくださいね。
③色々な素材の生地を試してみる
ミシンでの作品づくりに慣れてくると、異素材を組み合わせたり、少し変わった布を使ったデザインを試してみたりしたくでしょう。はじめての扱う素材をミシンで縫うと、感覚の違いに驚くかもしれません。どんな生地でもスムーズに、美しく縫うためには、練習段階で色々な素材の生地を試しておきましょう。
一般的な木綿やポリエステルの生地のほか、デニムや帆布などの厚手の生地、ジョーゼットなどの薄い生地は、それぞれ縫うときの感覚が異なります。場合によっては針を変えたり、ハトロン紙をあてて縫ったりといった工夫も必要です。さまざまな生地で、縫い心地を試してくださいね。
トラブルの対処法は?
ミシンを使っていると、思わぬトラブルが起きることもよくあります。自分で対処できるものも多いので、まずは落ち着いて原因を確認しましょう。
糸が絡む場合は、上糸と下糸の通し方が正しいか、また糸調子が適切かを確認しましょう。布がずれやすいときは、押さえを変えたり、圧力を調整したりするとよいかもしれません。最初は少し速度を落として、布の送りを確認しながら縫ってみましょう。
多くのメーカーでは、初心者向けのチュートリアル動画やオンラインマニュアルを提供しています。また手芸店や専門店でミシン講習会が開かれていることもあるので、チェックしてみてくださいね。
初めてのハンドメイドならこれ! 簡単アイテムで作品づくりに挑戦
基本的な操作に慣れてきたら、実際の作品づくりに挑戦してみましょう。最初は簡単な作品から始め、徐々に難しい工程を練習していくとよいですよ。
はじめてのハンドメイドにおすすめの作品アイデアを紹介します。
初めての作品は直線縫いでできる小物がおすすめ
初心者でも比較的簡単に作れるアイテムには、クッションカバーやポーチ、エコバックなどがあります。四角い形を直線で縫うだけなので、ミシン操作の基本を実践するのに最適です。慣れてきたら、ファスナーやポケットもつけてみましょう。
いずれも基本的な作り方は、以下のとおりです。
①裁断する
作りたい大きさに合わせて、布を切ります。クッションカバーの場合はクッションより少し大きめに、ポーチやエコバックは、完成品のサイズに縫い代を足して考えましょう。
長方形に裁断し、二つ折りにして端を縫うと簡単です。
②端を縫って袋状にする
布を二つ折りにし、端を縫います。違う布同士を組み合わせたいときは、底部分を縫う工程も必要です。ポーチやエコバックでは、必要に応じてマチをつけましょう。
③口部分を作る
紐を通したり、ファスナーを付けたりして、口部分を完成させます。エコバックの場合には、取っ手をつけ、端を折り返して丈夫にしましょう。クッションカバーは袋にした部分に端を重ねるようにして織り込むと、ファスナーをつける必要ありません。
ポーチは紐を通して巾着にするほか、ファスナーや面ファスナーで留める方法もあります。
ポイントは、ひとつひとつの工程を丁寧に行うことです。裁断はもちろん、マチ針で仮止めしたり、アイロンがけをしたりすることで、細かな構造や作業の役割が見えてきます。小さな作品をいくつか作れば、大きなアイテムを作るときの手順も理解しやすくなりますよ。
アレンジと応用のアイデア
基本の作品を作れるようになったら、少しオリジナリティを加えてみましょう。飾りステッチや刺繍で装飾したり、布を組み合わせてパッチワーク風にデザインしたりすることで、世界にひとつだけの作品に仕上がります。
またポケットやキーホルダー用のタグをつけると、利便性も高まります。
素材を変えたり、デザインに工夫したりして、自分らしいハンドメイドを楽しんでくださいね。
まとめ
ミシンは使いなれていくうちに、自分らしく、楽しく使いこなせるようになる道具です。簡単な作品づくりから初めて、少しずつ難しいデザインに挑戦してみましょう
さらに学びを深めるためには、オンラインのコミュニティに参加したり、専門書や雑誌を見たりするのもおすすめです。また実店舗のあるミシン専門店では、講習会やイベントも開催されています。同じ趣味を持つ仲間と交流することで、新しいアイデアやテクニックを共有できますよ。
ミシンを使いこなし、仲間と楽しみながら、ハンドメイドのスキルを磨いてくださいね。