初心者が見るべきポイント

ミシンにはさまざまな種類があります。初めてのミシンを選ぶときには、操作がシンプルで最低限の機能のみのタイプがオススメです。また、付属品も確認しましょう。

初心者がミシンを買う時に見るべき3つのポイントをまとめました。

1-1. 操作性のシンプルさ

ミシンを選ぶときに大切なのは、シンプルに操作できることです。高性能なミシンには、使い方が複雑なものもあります。最初の1台には、操作が簡単で、使いやすいものを選びましょう。

必ずチェックしてほしいのは、ダイヤルやボタンの配置です。操作パネルを見たときに、どのボタンがどんな機能を持っているのか、直感的にわかるものを選んでください。縫い方の切り替えダイヤルが前面に大きく配置されていたり、よく使う機能のボタンがまとめられていたりするモデルも、使いやすくオススメです。

また、初心者の大きな壁となるのが糸通しです。最近のミシンには自動糸通し機能が搭載されているものが多く、レバー1つで針穴に糸を通せます。

ただし糸通しの仕組みや難易度は、メーカーやモデルによって大きく異なります。実際に店頭で糸通しを試してみると、自分に合った機能が分かるはずです。

見た目や価格だけでなく、実際に使用する際の操作性も確認しておきましょう。

1-2. 必須機能

ミシンでよく使うのは、直線縫いとジグザグ縫いの機能です。この2つの縫い方があれば、初心者でも多くの作品作りが可能になります。

直線縫いは最も基本的な縫い方で、布と布を縫い合わせる際に使用します。洋服のお直しやバッグ作り、カーテンの裾上げなど、ほとんどの作品で使用する機能です。

ジグザグ縫いは、布端の始末やストレッチ素材の縫製に重宝します。伸び縮みする生地を縫うときや、布がほつれるのを防ぐ際に使用します。ロックミシンの代わりに使用することも可能です。

さらに裁縫の初心者にとっては、自動糸調子機能も大切な役割を果たします。

手動で糸調子を調整する場合、布地の厚さや糸の種類によって微妙な調整が必要です。調整がうまくいかないと、縫い目がキレイに仕上がらないかもしれません。自動糸調子機能があれば、機械が最適な糸の張り具合を自動で設定してくれるのです。

フットペダル付きのミシンでは、ペダルの感度も重要なポイントです。ミシンの速度を制御するフットペダルは、長時間の作業の快適さを大きく左右します。

また、どこでも使える手元スイッチタイプや、スピードが自分の好みに変えられる「スピード調節」機能を搭載した機種もおすすめです。

できれば実際に踏んでみて、スムーズに速度調整ができるか、自分の足に合った感覚で操作できるかをチェックしましょう。

1-3. 付属品の充実度

ミシンを使用する際に必要な基本セットには、ミシン針、ボビン、押さえ金などが含まれます。

特に押さえ金は、直線縫い用、ジグザグ縫い用、ボタン付け用など、用途によって使い分けが必要です。初心者向けの機種では、これらの基本的な付属品がセットになっているものが多いので、購入前に付属品の内容をきちんと確認しましょう。

また、保証期間も重要な確認ポイントです。ミシンは精密機械なので、使っていく中で調整や修理が必要になることもあります。最低でも1年間の保証がついているものがオススメです。

3年や5年の長期保証が付属する機種もあります。ミシンを長く、安心して使うために、保証期間も確認しておきましょう。

付属品の充実度と充実した保証は、初心者が安心してミシンを使い始めるための大切な要素です。

よくある失敗とその回避法

ミシンは、決して安い買い物ではありません。頻繁に買い替えるものではないので、失敗はしたくないですよね。「こんなはずじゃなかった！」ということにならないためにも、よくある失敗と回避方法を確認していきましょう。

安さだけで選んでしまう

よくある失敗のひとつが、価格の安さだけで選んでしまうことです。特にインターネットでよく見かける、1万円以下の格安ミシンは要注意です。

ミシンは、複雑な構造を持っています。極端に価格が安いミシンは、すぐに壊れたり、調子が安定しなかったりといったトラブルが起きるかもしれません。

また、こうしたミシンは機能や付属品が少なく、作業ができないこともあります。故障時の補償や修理の対応がなく、結局すぐに買い替えることになるケースもあるようです。これでは「お得なミシンを買ったつもりが、結局高くついた」ということにもなりかねません。

初心者がミシンを購入するときは、信頼性の高いメーカーを選ぶことが重要です。知名度が高く、伝統のあるメーカーは、それだけの実績持っています。

予算的には、標準的なミシンは2～3万円程度から購入可能です。高性能なコンピューターミシンでも、3万円程度から買えるモデルがあります。使いやすさや用途によって、予算を決めましょう。

ミシンの選び方は、こちら（05.長持ちするミシンの選び方」内部リンク）も参考にしてくださいね。

機能が多すぎて使いこなせない

模様縫いや刺繍など、多機能なミシンも多く出回っています。「たくさん機能があった方が便利なのでは…」と思う人もいるかもしれません。

しかし機能がたくさんあるということは、それだけ扱いが難しくなるということ。初めてミシンを買うときには、必要最低限の機能だけでも十分です。

前述のとおり、初めてのミシンに必要な基本的な機能は、以下の5つです。

・直線縫い

・ジグザグ縫いの機能

・自動糸調子機能

・水平釜

・無給油タイプ

ただし、デニムなどの厚い生地を縫ったり、名前やキャラクターの刺繍をしたりするには、少しグレードの高いモデルが必要です。用途によって、ほしい機能を選びましょう。

ミシンは機能が多ければ良いというわけではありません。まずはシシンプルで使い勝手のモデルで基本をマスターし、徐々にステップアップしてくださいね。

実物を試さずにネットで購入してしまう

ネットショッピングは便利ですが、ミシンの購入では大きな失敗につながることがあります。ミシンは実際に触って、確認したい要素が多い商品だからです。

ボタンの押しやすさ、フットペダルの踏み心地、操作のしやすさなどは、個人差も多い部分。実際に操作してみたら、想像していた使い心地とは違うかもしれません。画面では分からないことは、実店舗で確認しましょう。

ミシン専門店では、実際にミシンを操作して、縫い心地や使い勝手を確認することができます。また、専門店ならではの経験豊富なスタッフに相談できるため、自分に合ったモデルを見つけやすい点もメリットです。

たとえ最終的にネットで購入する場合でも、まずは実店舗で試し縫いをしてから、同じモデルを選びましょう。

おすすめの購入方法

ミシンを購入する方法は、大きくわけて「実店舗」と「ネット通販」があります。欲しいミシンが決まったら、最終的にはどちらで購入しても大丈夫。使いやすい方法を選びましょう。

ここでは、それぞれの購入方法でのポイントや注意点をまとめました。

ミシン専門店で試す

最もオススメの購入方法は、実店舗で実際に試し縫いをしながら決めることです。ミシン専門店では人気モデルの展示機を試すことができ、実際の使い心地を確かめられます。

店頭でミシンを試す際は、布がスムーズに送られるか、縫い目は均一か、縫い始めと縫い終わりの糸のからみ具合はどうかなど、細かなところもチェックしましょう。作るものが決まっている場合は、実際に布を持っていって、厚みや押さえ心地を確認するのもオススメです。

また、フットペダルの踏み心地や、ミシンの振動・音の大きさなども、購入の重要な判断材料となります。

わからないことは、積極的にスタッフに尋ねてみましょう。「初心者なので基本機能がしっかりしたものを」「子供服を作りたい」など、自分の目的や予算を伝えれば、最適なモデルを提案してくれます。

休日など時間に余裕がある時に店舗を訪れて、じっくりと相談すると良いですよ。

オンライン購入時の注意点

自宅で手軽に買い物ができるネット通販は、現代ではショッピングの主流のひとつ。一方で、オンラインでミシンを購入する場合に必ず確認してほしいポイントもあります。

まずは、事前に実店舗で商品を確認することです。前述のとおり、ミシンを実際に操作した時の感覚は、オンラインでは確認することができません。必ず実店舗で同じモデルを試してから購入するようにしましょう。

また購入先は、メーカーの公式サイトや大手家電量販店のオンラインストアなど、信頼できるショップを選んでください。保証書や取扱説明書が付属していること、アフターサービスが充実していることもチェックしましょう。

さらに購入前に、レビューや口コミを確認することも重要です。せっかく良い商品を選んでも、発送時にトラブルがあると手元に届くのが遅くなります。ショップ自体の口コミも併せて確認しておきましょう。

まとめ

初めてのミシン選びでは、操作性のシンプルさ、基本機能の使いやすさ、付属品が充実していることが重要です。失敗しないためにも、まずは実物を実際に見て、触って、試し縫いをしてから購入しましょう。

「ニコニコミシン」は、ミシンの専門店です。購入前に実際のミシンを試用できるだけでなく、アフターサービスも充実しています。修理や点検に加え、作品作りやミシンの操作方法についてもお気軽にご相談ください。

ミシン選びでお悩みの方は、ぜひ一度、ニコニコミシンの店舗へお越しくださいね。